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妻みぐい2
発売日:2003.03.28 / ALICE SOFT
 全回想シーンを埋めてコンプ。 所要時間は1stプレイ5〜6時間くらい、コンプまでは12時間弱と言ったところでした。

 幼い頃より姉のように慕い憧れていた「岸原 遙」が結婚して4年の歳月が流れた。 その遙が夫婦で洋食店を開くことになり、主人公「朝霧直人」は手伝い要員としてマンションに住み込みで働くこととなる。 だが主人公は大学の研究員として渡米することが既に決まっているため手伝いの期間は一ヶ月の間だけ。 はたして主人公は遙やマンションの住人達とどのような日々を過ごしていくことになるのだろうか…というあらすじ。


 前作『妻みぐい』から四年後の同マンションが舞台。 前作の主人公は香苗と結婚して二児と共にマンション内に在住しているし、他のマンションの住人達も前作に登場したキャラはほとんど再登場しています。 前作未プレイでも特に置いて行かれるような事は無いと思いますが、各キャラの変わったところや相変わらずなところを確認するのも楽しいのでプレイしておくに越したことは無いですね。

 ゲーム構成的には朝・午前・午後・夜の一日四回移動先を指定し、ヒロインやマンションの住人達とのコミュニケーションをこなしていきます。 昼どきは強制的にバイト、午後もバイトを指定することが可能。 前作と違い、今回は「つまみ食い」「皿洗い」「掃除」「ちょっかい」「出前」と言った仕事内容(?)を選択し、これによって増減するパラメータが異なる仕組み。
 パラメータは主人公の「体力」「耐久力」「テクニック」「やさしさ」の他、ヒロインの好感度なども存在します。 主人公のパラメータのうち体力以外はバイトやHシーンで上げることが可能ですが、体力は遙に殴られることで上昇(笑)。 体力が低いとHできない事もあるので序盤は体力アップを優先させるのがコツでしょうか。 まぁバイト中に女性客にちょっかい出した時や遙との日常会話でも頻繁に殴ってくれるのであまり難しく考える必要は無いし、お助けアイテムも豊富なので難易度はそれほど高くないと思います。


 攻略可能なヒロインは今回も二人だけ。 「人妻寝取りADV」ということで両ヒロインとも人妻なのは言うまでもありませんが、主人公はどちらの旦那とも関係良好(特に遙の旦那である一馬に対しては尊敬の念さえ抱いてる)なのが特徴。
 主人公は「愛情と性欲は別」という信念(?)を持ち、優れた観察眼でヒロインの心理描写を見抜いて好機と見るや躊躇わずに卓越したエロテクでヒロインを篭絡。 当然ヒロインの立場としては主人公を叱責しようとするのですが、持ち前の口説き文句と女性に受ける物腰で逆に好感度アップという人生の勝ち組っぷりを披露してくれます。 しかも旦那や子供に対して罪悪感に苛まされる事も無ければ優越感に浸ることも無く、それが素の状態であるというのが何とも清々しさを感じてしまいますよ。 おまけに大学の研究員としても優秀なんですってよ奥さん(←?)。

 そんな主人公に言い包められ、最初は快楽を求めるだけだったはずのヒロインが、段々と心の中で主人公の占める割合が高くなっていく様子は良く描かれていたと思います。 ただ…未婚ならともかく既婚者の女性の心理描写としては正直微妙な気が(苦笑)。
 物語性は相変らず低く、ひたすら日常描写の繰り返しという感じですね。 会話パターンも少なく、何日も同じ内容の会話が続いたりしますし…。 まぁこのあたりは低価格タイトル故と割り切れるものでしたけどね。


 エロシーンは遙も香苗も調教SLGのようにコマンドを選ぶ形式。 フェラ、パイズリ、正常位など8種類程度のコマンドがあり、主人公のパラメータや所持アイテムやヒロインの好感度によって選べる項目が変化します。 これ以外にもイベントで発生するエロシーンもあり、回想総数は48種類とそれなりの数が用意されていました。
 CGの使い回しが多いのが少々気になりましたが、相変わらずちょも山さんの絵はエロ可愛いですし、今回はエロシーンに音声が付いたので個人的には前作より実用度は上。 ただし尺のほうは少々短めなのが泣き処でしょうか。
 それと香苗の方は主人公とのH以外に優樹というショタキャラに「手ほどき」を行う事が可能です。 可能…というより、この手ほどきを行わないと優樹君が暴走して香苗を強姦してしまい、エンド条件を満たしてもノーマルエンドになってしまうので必須項目なのですが…なんか香苗が唯のビッチに感じられて個人的には蛇足に思えました。 強姦シーン自体は優樹の暴走っぷりとか凄まじい汁の量とか結構見所がありましたけどね(苦笑)。

 あとヒロイン二人以外にもなつめと九ノ美のエロシーンもありました。 とは言っても前者はフェラだけ、後者は自慰シーンのみなのでサービスシーンと言った方が良いレベルなのが無念。 九ノ美は前作から良い感じで成長してますし今回の主人公なら手を出しても違和感が無いので出来れば普通のエロシーンも見たかったですよ。 この無念さはシリーズ続編で晴らされると信じてますよアリスソフト。


 システムまわりは前作よりだいぶ良くなってますね。 バックログ閲覧装備とマンション移動が一瞬で済むのが有難かった。 でもバイトやエロシーンのコマンド画面でチップキャラの動きがキャンセル不可だったのはマイナス。


 思ってた以上にエロシーンが豊富で妻キャラとのエロに特化したタイトルとしては非常にコストパフォーマンスは高いと感じる一方、パートボイスや同じ会話の繰り返しなどロープライス故の欠点も目立ちました。 個人的にこのあたりの欠点は「仕方ないか」で流せる程度のものだったので無問題ではあるのですが…ちと香苗さんの描かれ方に納得いかない箇所があっのがやや満足度を下げる結果になりました。


以下キャラ別雑感…と言っても二人だけですが。


岸原 遙
 主人公が姉のように慕ってたお姉さん。 バシバシ主人公を叩き付けるのが魅力…では無く、剥れた仕草や主人公を意識し出してからの言動が可愛いかった。 つかもう途中から完全に一馬の事は眼中に無かったですな。 ラストは一馬が二人の関係を察して身を引く流れですが…都合の良い展開だなぁと感じつつも、このくらいあっさりしてた方がこのゲームに合ってる気がして悪くは無かったです。

津崎 香苗
 前作の主人公と再婚したお隣さん。 日常会話で主人公をあしらう言動とか良い感じなのですが、先にも書いたように優樹との絡みで魅力を大きく下げることになったのが残念。 ただエンドは主人公より現在の家庭を選ぶ展開だったのが個人的には気に入ってます。 香苗がお気に入りなプレイヤーにとっては何かと納得行かないかも知れませんけど、前作では香苗より千穂の方が好きだったのでエピローグでの二人の出会いは嬉しい展開でしたよ。


私的満足度: ★★★★★ ★+☆☆☆☆

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