学園KING −日出彦、学校をつくる− |
発売日:1996.06.07 / ALICE SOFT |
◇ あらすじ
巨大な財力を有する天津神財閥の嫡男「天津神 日出彦」は、お家の命令で崑崙島という人口島へやってきた。
彼の目的は戦後に天津神家から独立した崑崙島の5つの学校を全て取り壊し、日出彦自らが治める「天帝学園」を築く事。
これは日出彦が天津神家の当主となる為には避けて通れない試練であった。
手始めに日出彦は島の本土の唯一の接点である税関を爆破し、崑崙島統合開始の狼煙とするのだった。
◇ ゲーム概要
という訳で崑崙島の学校を統一する事を目的としたRPGですが特徴としては、HPのかわりが生徒数となっていて薬草のような回復アイテムは無し。
あとイベントで仲間になったキャラとパーティを組んで冒険しますが戦闘は1部隊単位という事(戦闘途中でキャラの交代は可能)。
レベルアップは必要経験値を稼ぐのでは無く「アップちゃん」というレベルアップキャラを倒さなければならない。等でしょうかね。
仲間になるキャラは16人+2匹。当然女性キャラも大勢出てきますが好感度や選択肢によるマルチエンドでは無く完全に1本道ストーリになっています。
◇ システム
CD版にはPC98シリーズ用とFM-TOWNS用が同梱されています。
一応ある程度の知識があればDOS/Vマシンで動作させる事も可能ですが…今では既に『ぱすてるチャイム』(廉価版じゃないほう)等に付いてる「アリスCD」の方にSystem3.6バージョンが収録されているので必要ないでしょう。
操作は一応マウスでもできますが、私はキーボードの方が使い易かったと思います。
データーのセーブは「セーブちゃん」と呼ばれる人物(?)の前でのみ可能で計9ヶ所に登録できます。
ちなみにロードはいつでも可能でした。
◇ グラフィック
キャラ原画は「ちょも山」さん。
DOSゲームという事もあって色数は16色…と、今見ると少し物足りなさを感じてしまうのは仕方ないですね。
イベントCGも少な目で、イベントのほとんどがエロシーンというのも少し寂しい気がしました。
一応おまけのアリスの館にCGモードがありますがエロシーンと一部のイベントのみしか登録されないようです。
◇ サウンド
PC98版ではFM音源とCD-DAのどちらかが選択できるようになっています。
私はDOSゲームでBGMがCD-DA再生の物ってこのゲームしか知りませんけど結構珍しいのではないでしょうか?
なお、『ぱすてるチャイム』(廉価版じゃないほう)等の「アリスCD」に同梱されているものはMIDI音源のみとなっていました。
正直言ってMIDIよりPC98版のFM音源の方が良かったような気がします。
曲数は全部で29曲。個人的に「Hold on me」と「Sad Eyes」がお気に入りです。
BGMモードもちゃんとありました。
◇ 感想まとめ
「学園青春バトルらぶらぶミステリアスうきうきフィールドタイプRPG」というイカレ…もといイカシたキャッチコピーからも想像出来る通り、なかなか笑えたバカゲーでした。
特にカニ村の「いそべ」との会話は楽しかった。
ストーリー展開の方は最後がちょっと難でしたが、序盤からの各学園を攻略していく流れでは各学園ごとの個性が強く、攻略手段もバラエティ豊かで概ね満足できたかと。
主人公を含めて登場するキャラ達も個性的な面子でキャラ立てもなかなか良かった。
敵だったキャラを味方陣営に引き込んだ後も天帝学園内でくつろぐ姿を確認することが出来るのですけど、そのくつろぎかたも各キャラ毎の個性が良く出ていたと思います。
ただ…RPGとして見た場合は結構不満があり、その一つが「キャラを育てる楽しみが全く無い」という事。
後半に仲間になるキャラが、それまで必死に育ててきたキャラ達よりハイレベルなので、苦労して育ててた行為自体が空しくなってしまいます。
実際ボス戦以外は全て逃げ回っていてもこのゲームはクリアできてしまいますし。
エロシーンは登場するヒロインには一通り存在する入れ食い系。
ただ、私の場合はエロいというよりは複数のキャラに手を出すシチュエーションを楽しむ…という感じでした。
中には手を出すとバッドエンドになる場合もあって、うっかりセーブし忘れてて「シマッター!」となる場合もありましたけど(笑)。
いくつかイベントやキャラなどで隠し(極め?)要素があって個人的には割と楽しめましたが、ゲームバランス等はもう少しシビアにしても良かったんじゃないかと思います。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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